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19年度・20年度目次

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                聴いて!聴いて!この表現どう?
                〜自分の思いを音楽にする活動を通して〜

                                           名古屋市立味鋺小学校  高山 恵理
1 はじめに
 私は,「こんなふうに表現したい」と自分の思いをもって,生き生きと音楽を表現ることができる子どもを育てたいと考えている。
 本学級5年生の子どもたちは,4月当初から新しい曲をどんどん覚えようと意欲的取り組む姿が見られた。しかし,何となく音程と歌詞だけを確認して歌っている子どが多くいることが分かった。リコーダーを演奏するときも,運指と旋律だけ分かり,る程度演奏できるようになれば,満足している様子だった。子どもたちは思いをもっ生き生きと音楽を表現することを楽しむまでには至っていないように感じた。これは「こんなふうに演奏したい」という思いをもち,表現の工夫をすることに慣れていなったり,自分の思いを表現することが恥ずかしかったりすることが原因であると考えた。
 そこで私は,曲のイメージや歌詞の意味を考えて表現の工夫に生かす活動や,自分イメージしたことをもとに,鑑賞活動とを関連させて音楽をつくって表現する活動を定することで,子どもたちが,今よりも生き生きと音楽を楽しんで表現することがでるようになると考え,実践を進めることにした。

2 実践の内容
実践1 曲のイメージに合った表現をしよう!(主教材「こげよマイケル」「花のおくりもの」) 
〈ねらい〉
   曲の特徴を感じ取って、そのイメージに合った表現の工夫ができるようにする。 
〈主な手だて〉
  @ 取り組む楽曲に対し,自分のイメージを言葉で表す。
  A 少人数でアンサンブルに取り組み,表現の工夫をしていく。録音コーナーを設け,子どもたち同士で表現の振り返りができるようにする。

 〈子どもたちの様子〉 
 はじめに,取り組む楽曲に対して感じたことを言葉に表したことで,一人ひとり簡単な言葉に表し,イメージを具体化することができた。そして,そのイメージをとに,それぞれ表現に対する具体的なめあてをもって表現の工夫を重ねていくことできた。
みんなで手拍子したら楽しいね

 少人数アンサンブルで工夫する活動を進めていくと,「こげよマイケル」では,に合う楽器を選びリズムを打ったり,ハーモニーを部分を強く歌ったりするなどの夫をし,楽しそうに活動に取り組む姿が見られた。「花のおくりもの」は,自分たのイメージに近づくよう,進んで録音コーナーを利用したり,互いにの歌声を聴きったりするようになっていった。

 録音コーナーでは,自分たちの歌声を聴き直し「さっきより今の演奏の方がいいかな?」などと話し合い,イメージに近づたか振り返る様子が見られた。録音コーナーを設けたことで,分たちの歌い方を実際に振り返り,自分たちの歌い方の工夫をることができたと考える
 発表の場では,リズムに合わせて体を揺らして歌うグループ手拍子でリズムを工夫して歌うグループ,ハーモニーの部分をく歌うグループなど,思い思いに表現に表す姿が見られた。ま「花のおくりもの」の発表では,「こげよマイケル」との違いをつけて,優しい声で 歌おうとする子どもが多く見られた


実践2 歌詞に合った表現をしよう!(主教材「ハローシャイニングブルー」) 
〈ねらい〉
   歌詞からもイメージを膨らませ,表現の工夫をすることができるようにする。

〈主な手だて〉
  @ 歌詞の内容からイメージしたことを付せん紙に書き出し,曲のイメージについ   意見をまとめ,どんな思いを伝えたいのか考える。
  A 曲から感じたイメージを,部分的に取り出し,グループで表現の工夫を確認する。

 〈子どもたちの様子〉
       付せん紙が集まったサビの部分

 はじめに,歌詞から感じ取ったイメージを黄色の付せん紙に書き出した。簡単な葉でいいこと助言することで「これでいいの?」と確認しながら,たくさんイメーを書き出すことができた。さらに,イメージしたとを,歌唱表現に生かすにはどのような工夫をしらよいか桃色の付せん紙に書き出していった。黄の付せん紙と照らし合わせながら,「『ハーローャイニングブルー』の部分は,フォルテがついて音も高いから,盛り上げよう」など,歌い方の工を考えていく様子が見られた。それぞれの付せんを一つの楽譜にまとめ,後半部分の表現の工夫にり組んでいくことにした。
 グループで練習に取り組む際に,発声についての技術的なポイントを書いたアドイスカードを用いた。このことにより発声のポイントなどを個人や友達同士でも振返り,よりよい表現の工夫ができるようにした。主旋律の子どもはアドバイスカーを見ながら,高音に向かって大きな声で歌っていく練習を何度も繰り返していた。た,副旋律はの子どもたちは,下降の音程を手で表して歌ったり,互いに歌声を聴合い確認し合ったりしていた。2つのパートを合わせて,高音をきれいに歌い,強をつけ,表現の工夫がうまくいくとうれしそうな様子が見られた。部分的に取り出て取り組むことで,その部分の工夫を重ねることができ,うまく歌えたことを実感きた様子が見られ,よりよい表現ができるようになっていった。
 また,毎時間の振り返る場を設定し,友達や教師からのアドバイスをカードに記していくことにした。その結果,友達と伝え合たことを,
             振り返りカード
次の授業で意識して取り組むことがきた。さらに,アドバイスカードを用いたり,り返りの場を設定したりしたことで,表現の工がうまくできない子どもも,自分の思った表現近づけようと意欲的に取り組むことができた。どもたち同士で表現の工夫を考え,さらに自分思いに近づくように歌おうと工夫を重ねることに つながった。

実践3 要素を感じ取り変奏曲をつくろう!
(主教材)「ピアノ五重奏曲『ます』「きらきら星」
〈ねらい〉
 変奏曲の鑑賞活動を行うことで,旋律や響きの変化による表現の工夫に気付くこができるようにする。また,イメージに合った変奏曲をつくることで,多様な表現工夫ができるようにする。

〈主な手だて〉
  @ 鑑賞曲を聴き,それぞれの変奏のイメージを言葉で表す。
  A 自分のイメージする題名をつけ,その題名に合った「きらきら星」の変奏曲を くる。

〈子どもたちの様子〉
 鑑賞活動では,感じたことを,リズム,速さ,強弱,調の要素に着目して鑑賞した。集中して曲を聴き,変化があるとすぐに「テンポが速くなった」「だんだん音大きくなってきた」などの気付きがあり,集中して曲を聴こうとする様子であった。 鑑賞活動で感じたことをもとに変奏曲をつくる活動にはいった。自分の好きなイージで星に関する題名を付けることにした。「ドカドカ星」「キラピカ星」などとオリジナルの題名を考えることができた。次に,イメージしたことをもとにに,自の変奏曲の中で工夫したい要素を言葉で書き表していった。難しく考えることなく思いついたことを書き出していくことができた。鑑賞活動で感じ取ることができた楽を特徴づけている要素を,自分のイメージに合った表現の工夫と結びつけて考えことができた。
         階名で表した楽譜

 それぞれが言葉に表したイメージを,楽譜にに表し,奏曲をつくっていった。言葉ではっきり表してから音楽つくる活動に取り組んだことで,思い通りに表現しやす意欲的に変奏曲をつくりはじめた。楽譜については,階などで表してもよいことを伝えた。子どもたちは,楽譜かく抵抗がないので,安心してそれぞれの思いを階名や葉,自分なりの記号などで表していた。楽器も,イメーに合った楽器を使うよう伝えた。鉄琴,木琴,オルガンなどを使い,いろいろな音を出して試していた
    どの楽器の音色がいいかな?

 発表の場では,友達のつくった変奏曲を聴く際に,多くの感想を音楽を特徴づけている要素と関連づけて伝えることができた。「少し変えるだけで,1つ1つの曲の感じが全然違う」など,音楽の要素を変えたことで,様々な表現の工夫が実感できた様子であった。


 (3) 研究のまとめ
イメージを言葉に表し,自分の思いをもって歌唱活動に取り組んでいったことで「もっと思うように歌いたい」と目標をもち,それに近づけるように取り組むことできた。「クレッシェンドがうまくできるようになったよ」「最初のときより,みなで歌ったときうまくなった」という感想もあり,表現の工夫がうまくいったとき楽しさを実感できたと考える。
 また,鑑賞活動で音楽を特徴づけている要素に注目し,それをもとに自分の思いこめて音楽をつくることができた。「もっと変奏曲をつくってみたい」という子どもいた。変奏曲をつくる活動によって,自分の思いを音に表すことの楽しさを感じことができたと考える。
 今後も,子どもたちと共に,様々な音楽に触れ,自分の思いをこめて表現の工夫することの楽しさを追求していきたい。