鑑賞の指導は,音楽をただ聴かせればよいのではなく,それを聴いて何を身に付けさせたいのか,言い換えれば,どんな〔共通事項〕が扱えるかを教師自身が明確にもち,指導していくことが大切です。上に示した指導事例のように,子どもが音楽を聴いて感じ取ったことを大切にして,それを教師が子どもたちと言葉のやり取りをする中で〔共通事項〕の理解につなげていくことが重要なのですね。

T:今から,ある音楽を聴きます。よく聴いて,どんな様子が思い浮かんだか後で教えてください。

☆ 曲の鑑賞♪


C:みんなが楽しそうに騒ぎながら,元気に走り回っている感じ。

☆ 子どもたちが,思い浮かべたことを発表する。

T:なぜ,そんな感じに聴こえたのか,もう一度聴きながら考えてみましょう。

☆ 曲の鑑賞

T:どうでしたか?

C:すごく速い。
C:音がだんだん大きくなる。
C:いろいろな音が重なっていく。

T:ふむふむ。とても速い曲でしたね。音の大小はなんて言うのかな? そう! 強弱だね。
  音が重なってくと,みんながだんだん増えていくようですね。

T:それでは,この曲を聴いたことのない友達に,この曲の雰囲気を説明する手紙を書きましょう。どうしてそう感じたのか,理由も書いてみましょう。
 事前に教師が指導する〔共通事項〕を明確にし,聴かせる箇所も吟味します。
音楽科指導員 庄内小学校 柴山由美子先生にお答えをいただきました。
今日は,○○という曲を 聴きます。
「言語活動の充実」と言われて いるから,書かせて評価しなきゃ! でも,何を書かせれば…
 子どもの感じ取ったことを大切にし,教師と子どもとのやり取りの中で扱いたい要素に着目できるヒントを与えていきます。
 教師が子どもの感受と〔共通事項〕をリンクさせていきます。結果的に要素を表現する言葉が〔共通事項〕に示されているものでなくても,同意語であれば子どもの言葉を優先します。
Q:鑑賞の学習では,「言葉で表すなどして…」とありますが,  どのように指導すればよいのでしょう?
指導事例
 感じ取った雰囲気と,その要因となる音楽の要素〔共通事項〕とを関連づけて聴くことができているかを,手紙の内容から評価できます。

指導のポイント